長男も大きくなった頃、近所の子たちと遊んでいて驚いたことがあります。
「キミ」とか「あなた」と呼ばれるのです。
例えば鬼ごっこに僕も参加させられて、ある程度親しくなって、その子らのテンションも上がってきて、ルールを変更しようとか言い出すときに、「ワシ」に向かってこう言うのです。
「じゃあキミは、捕まったらココにタッチね」
「△△君とあなたがチームね」
人から「キミ」とか「あなた」と呼ばれた記憶がないことに、そして子どもからそう呼ばれたことに驚きました。
後から、なぜ驚いたのかなーと考えると、面白いことに気づきました。
「キミ」でイメージするのは、ドラマで「キミには辞めてもらう」とか「キミの意見はもっともだが」とか「キミのことが好きだー」的なものです。
「あなた」もイメージするのは、「あなたが好きだから-」とかそういうのです。
でも大人は普通、知人なら名前を呼びますし、知らなければボカします。
会議の場なら「山田さんの意見は分かりますが」と言いますし、山田さんを目の前にしての告白なら単に「好きです」って言うと思うのです。
僕のことを「○○パパ」とか呼んでくれる近所の子どもたちは、ちゃんと「△△君と○○パパがチームね」とか言うはずです。
何度も会っていても「○○パパ」と呼ばれたことがない子はやはり遊んでいるときに「キミ」が出たりします。
つまり「キミ」とか「あなた」と言われるのは、知人として認識されていないか、どう呼んだら良いか分からない、あるいは分かってるけど不慣れで恥ずかしいなどの理由で呼べなかったことを示します。
気づいたからどう、というものでもないのですが、面白いもんだな、と思いました。